ニキビと腸内環境の関係とは？

私たちの体や肌の調子と腸内環境は密接な関係があるとされています。そこでこちらの記事では、腸内環境とニキビの関係について紹介しています。ニキビができてしまって悩んでいたり、ニキビ跡ができてしまい悩んでいるといった方は、ぜひ参考にしてみてください。

腸内環境がニキビにも関係するの？

腸に関係する言葉として「腸内フローラ」という名前を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。腸内にいる細菌は、菌種ごとの塊になって腸一面に張り付いていますが、その様子がお花畑のように見えることから「腸内フローラ」と呼ばれています。腸内の環境は、この腸内フローラを構成している腸内細菌の性質によって決まってきます。

そもそも腸は、摂取した食物の栄養素を吸収するとともに不要なものを便として排出するという役割を持っていますが、小腸から大腸にかけては細菌がたくさん棲んでいます。これらの菌がさまざまな働きを持っており、腸内はもちろん体全体、肌にも影響を与えています。

そのため、腸内細菌は体の調子を整えるといったように人体に有益に働く場合もありますが、逆に有害物質を作り出すことによってニキビや肌荒れを起こすといったように、悪い影響を与えるケースもあります。このように、腸内環境は人の体調や肌の調子と密接な関係があるといえるのです。

腸内環境が悪化する原因とは？

腸内には大きく分けて3種類の細菌がある

腸内の細菌はその働きによって3種類に分けられます。まず1つは私たちの体にとって良い働きをする「善玉菌」、2つ目が増え過ぎてしまった場合には体に悪影響をもたらしてしまう「悪玉菌」、3つ目は腸内の状況によって善玉菌の味方をしたり悪玉菌の味方をしたりする「日和見菌」の3種類に分類することができます。

この3種類の細菌のバランスによって腸内環境の状態が変わってきますが、理想的な割合は「善玉菌2割、悪玉菌1割、日和見菌7割」とされています。例えばこのバランスが崩れて悪玉菌の割合が増えてしまうと、腸内環境が悪化することによってさまざまな不調が現れてきます。

悪玉菌が増えてしまう理由

悪玉菌が増える理由としては、さまざまなものが考えられます。例えば下記のような原因が挙げられています。

• 食生活の乱れ
• 生活習慣の乱れ

まず「食生活の乱れ」によって悪玉菌が増えてしまうことが考えられます。例えばたんぱく質や脂質を中心とした食生活を送っていると、悪玉菌が増えやすくなってしまうことで腸内環境の悪化につながるとされています。また、食物繊維が不足するような食生活だったり、発酵食品を食べる習慣がないといった場合にも悪玉菌が増えやすいと考えられています。

さらに、「生活習慣の乱れ」も腸内環境に影響を与えてしまいます。不規則な生活を送っている、睡眠不足になっているといったケースのほかにも、ストレスが多い生活を送っているといった場合にも、腸内環境が悪化してしまうことがあるといわれています。

腸内環境の悪化が体に及ぼす不調

腸の動きが低下してお腹のトラブルにつながる

腸がしっかりと動いていた場合には、未消化の食べ物を排出し、食べたものから吸収した栄養がスムーズに体に行き渡ることになります。逆に腸内環境が悪くなってしまった場合には、腸の動きが低下することによって便秘や下痢といったようにお腹の不調が起こってくることに加えて、肌荒れなどが出てくる可能性もあります。

さらに腸内環境が乱れてしまうために悪玉菌が増加して毒素が生み出されてしまいます。これらの毒素が腸から吸収されてしまうことから、肌荒れにつながってしまうと考えられています。

腸内環境が悪化は肌の調子にも関係がある

腸には免疫細胞の8割が集まっているといわれており、「幸せホルモン」とも呼ばれるセロトニンもその8割が腸で作られているとされています。この点も腸内環境のバランスが取れている場合には肌の調子がよくなる、といわれることに関係があるのです。逆に腸内環境が悪化した場合には、ニキビやくすみ、敏感肌など肌の調子が悪くなる原因になるとも考えられています。この点からも、肌の調子には腸内環境が大きく関係しているといえるでしょう。

まとめ

こちらの記事では、腸内環境が私たちの体に与える影響や、腸内環境の悪化とニキビの関係などについて紹介してきました。腸内環境は、肌の調子だけではなく体全体にもさまざまな影響を及ぼしていますので、日々腸内環境を整えられるような食事や生活を意識することが非常に大切といえます。

ただし、食生活や生活習慣を意識してもどうしてもニキビが悪化する、なかなか治らない、ニキビ跡がどうしても気になってしまうといったケースもあるでしょう。その場合には、医師に相談して治療を進めていくことがおすすめです。自分だけで対処しようとするとより悪化する可能性も考えられますので、クリニックを受診して治療を行うことも検討してみてください。