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しわ

目次

しわ

肌の弾力がなくなったり、同じ表情をくり返して同じ箇所に力が加わったり、表層筋が衰えると、顔に細かな線ができるのが「しわ」。「小じわ」「たるみじわ」「ちりめんじわ」「表情じわ」などがあり、できる原因やメカニズムは様々です。

さらに、鼻から口元にかけてできる「ほうれい線」や目の下にできる「ゴルゴ線」のように、できる部位によっては独自の名称がつけられているしわもあります。

しわの原因

主に老化によって生じるしわですが、しわができる原因・メカニズムは主に以下の4つに分けられます。それぞれ詳しく見ていきましょう。

皮膚の老化

どのタイプのしわでも、原因の根本にあるのは「皮膚の老化」です。年齢を重ねると、肌に弾力を与えるコラーゲンや弾力繊維のエラスチンの量が減っていきます。ハリが損なわれ、重力に耐え切れなくなることで、しわができるのです。

紫外線によるダメージ

紫外線の影響は、メラニンによる日焼けや黒ずみだけではありません。肌のコラーゲンやヒアルロン酸まで破壊されてしまいます。加齢による「自然老化」に紫外線による「光老化」がプラスされてしまうと、しわができやすくなるのです。

皮膚の乾燥

乾いた地面がひび割れるように、肌も乾燥状態が続くと角質層の表面が剥がれやすくなります。次第にすき間ができ、その間から表皮の水分が抜け出て皮膚が硬くなり小じわができやすくなるのです。放っておくと、しわが深く刻まれてしまうほど悪化することも。

女性ホルモンの減少

真皮層で肌に弾力を与えるコラーゲンやエラスチン、水分を保持するヒアルロン酸の生成に関わっているのが女性ホルモンです。20代から30代前半をピークに女性ホルモンは減少していくため、年齢を重ねるとしわができやすくなります。

しわの種類

表情じわ

無意識に額や眉間にしわを寄せていることはありませんか?長時間同じ表情を続けたり、何度も繰り返し同じ表情をしたりすることで癖づいてしまうのが、表情じわです。額に入った横じわや、眉間にできる縦じわ、目尻にできるカラスの足跡のようなしわが表情じわの代表です。

老化じわ

年齢を重ねることによって表情筋が衰え、皮膚や顔の脂肪を支えられなくなることでできるしわが「老化じわ」です。若い人であっても、筋肉を動かさずに無表情でいると筋力が衰えやすくなるため、老化じわができてしまうことがあります。注意しましょう。

たるみじわ

皮膚の針が損なわれてたるんでしまうことによって生じるしわが、「たるみじわ」です。紫外線の影響でコラーゲンが減少したり、さらに老化で筋力が落ちて脂肪を支えられなくなることで、たるみができます。ほうれい線や首のしわなど、深くしっかりと刻まれてしまうのが特徴です。

痩せじわ

過度なダイエットで、急激に痩せるとできやすいのが痩せじわです。ダイエットによって脂肪は減っても、太って広がった皮膚は急に縮まないため、余分な皮膚がたるんでしわになります。時間をかけてダイエットすれば起こらないいしわです。

小じわ(ちりめんじわ)

目じりなどにできる細かく短いしわが小じわです。形状が縮緬(ちりめん)の布に似ていることから、「ちりめんじわ」とも呼ばれます。肌が乾燥し、角質層から水分が損なわれることが主な原因です。

しわができる部位

ほうれい線

鼻の横から口角に向かってできるしわです。笑ったときに出る表情じわのタイプ・はっきり線のように目立つタイプ・頬がたるんで陰ができるタイプがあります。

マリオネットライン

唇の両端から顎に向かってできるしわです。腹話術人形(マリオネット)の口元部分に似ているため、「マリオネットライン」と呼ばれています。

ゴルゴ線

目頭から頬の中央に向かって、斜めにできるしわがゴルゴ線です。漫画の「ゴルゴ13」のキャラクターで見られる眼の下の線と似ていることから、「ゴルゴ線」と呼ばれています。

眉間のしわ

顔をしかめるときに眉間にしわができます。表情じわの代表と言えるしわで、怒ったり困ったりしたときに出やすいものです。

首のしわ

顔の皮膚が垂れ下がってしまい、首にジャバラのようなしわができます。年齢が顕著に出るのが首元と言われるほど、首にできるしわは目立つものです。

目元のしわ

目尻にできる細かいしわ・目の下にできるしわがあります。笑ってできるしわが、そのまま刻まれてしまうことも。

増えていく一方のしわは治療で改善しよう

化粧品では根本的な解決が難しい

最近ではしわ消し効果をうたった美容液やクリームなども多く登場しています。もちろんスキンケアを丁寧に行い、顔のハリを保つことは、しわを予防したり悪化させないために重要ですが、根本的な改善にはなりません。

ちりめんじわなど、比較的軽度なしわであれば消せることもありますが、ほうれい線や眉間のしわのように深く刻まれてしまったしわは、セルフケアではもとに戻せないと考えましょう。

しわの種類に合った治療を受けよう

しわは、その原因やできる部位によって適した治療法が異なります。美容皮膚科で専門医のカウンセリングを受け、自分のしわのタイプをしっかり見極めたうえで、治療を進めていきましょう。

また、真皮まで深く刻まれてしまったしわの治療法として、ヒアルロン酸の注入治療がありますが、これは肌を持ち上げることでしわを消す治療です。知識と技術力に加え、美的センスに優れた医師を見つける必要があります。

しわの治療方法

ハイフ

ハイフは、高密度焦点式超音波による熱エネルギーを用いた治療法です。皮膚を支える土台の筋肉に作用し、加齢によるたるみやフェイスラインの引き上げ、目元など部分的なリフトアップの改善やしわの改善などが期待できます。

また、効果の持続期間はおよそ3ヶ月〜半年となり、効果を維持していくためには定期的に治療を受けることが大切です。

こんな方におすすめ

副作用や注意点

ハイフの施術後は効果が徐々に高まり、約3ヶ月後には効果のピークを迎えて半年〜1年ほど持続することが特徴。そのため、定期的な施術が必要になります。

照射できない部位があり、知識や経験不足の施術で痺れや神経麻痺などのリスクを生じる可能性があります。

サーマクール

サーマクールは、ラジオ派と言われる高周波のエネルギーを利用し、高い振動電流の照射を行う治療機器です。照射によって体内で熱生産が起こり、その刺激によってコラーゲンやエラスチンの生成が促されます。

その結果、引き締め効果を発揮し、さまざまな悩みの改善が期待できます。また、一度の施術で顔全体に照射できることや施術直後から効果を実感しやすいことも特徴です。

こんな方におすすめ

副作用や注意点

サーマクールは強力な高周波を利用しているため、皮膚の薄い部位の照射では強い痛みを感じる場合があります。また、医師の技術力によっては、照射部位に火傷を引き起こすリスクがあるため、医師選びには注意が必要です。

ヒアルロン酸注射

ヒアルロン酸注射は、保湿・保水成分として体内に存在している「ヒアルロン酸」を注射する治療方法です。極細針やマイクロカニューレを用いて皮膚に直接注射し、肌の内側から皮膚を持ち上げます。

その結果、しわやほうれい線などさまざまな肌悩みの改善が期待できます。また、短時間で痛みやダウンタイムも少なく、およそ3ヶ月に1回の注入をすることで効果が持続するといわれています。

こんな方におすすめ

副作用や注意点

ヒアルロン酸注射は、ほとんど傷跡が残らない施術です。しかし、まれに腫れや内出血が発生する場合があります。

また、体内に注入されたヒアルロン酸は徐々に体内に吸収され、効果を持続させるためには定期的に注入する必要があるでしょう。

ボトックス注射

ボトックス注射は、ボツリヌス菌が作る毒素の成分を使用した注射のこと。ボトックスを気になるしわの浅い部位に注射することで、筋肉の収縮が起きてしわの改善がみられます。

痛みに弱い方には、麻酔クリームなどを使用してから施術を行うことも可能です。施術の効果は3〜4ヶ月程度のため、効果を維持するために定期的な注入が必要となります。

こんな方におすすめ

副作用や注意点

ボトックス注射は1回の施術による効果は3〜4ヶ月であり、定期的に注入する必要があります。また施術後は内出血や筋肉痛のような痛み、赤みなどのダウンタイムがみられますが、自然に治ることがほとんどです。

糸リフト

糸リフトは、特殊な医療用の糸を皮下組織に挿入し、たるみをリフトアップさせる治療方法です。挿入された糸周辺にコラーゲンやエラスチンが生成され、肌のハリや弾力などさまざまな効果を発揮します。

使用する糸によって効果の持続年数は異なりますが、最長で3年の持続。施術時間も短く、施術直後からメイクが行える上に、普段と同じ日常生活を送ることも可能です。

こんな方におすすめ

副作用や注意点

糸リフトは、医師の技術力やデザイン力によって仕上がりが異なります。また、肌表面の凸凹や引き上げる力が強すぎて目つきや顔の印象が変わるなど、さまざまなトラブルが起きやすいことも注意。

そのため、施術を受けるクリニック選びが重要になります。

ダーマペン

ダーマペンは、髪の毛よりも極細の針が付いているペン型の機器を用いた治療。肌の表面に小さな穴を一時的に開けることで、肌が修復される過程でコラーゲンやエラスチンが生成され、肌のターンオーバーを促す作用があります。

また、肌に開けた穴には成長因子や有効成分が含まれた薬剤を導入し、肌の再生を活性化させます。肌の悩みに合わせて、他の治療や薬剤の組み合わせも可能です。

こんな方におすすめ

副作用や注意点

ダーマペンの施術後は、針を刺した部分に赤みやヒリヒリ感、かゆみが現れる場合があります。ただ自然に症状が落ち着くため、肌に刺激を与えずに過ごすことが大切。

また、繰り返し施術を受けることで高い効果が期待できることから、通院や費用の負担がかかるでしょう。

ポテンツァ

ポテンツァは、マイクロニードルという極細の針と高周波を用いた治療です。針のチップが豊富にあり、目的や肌の症状に合わせてチップや照射設定を調整できることが特徴。

皮膚の表面に小さな穴を開けることで、コラーゲンやエラスチンが生成されて肌のターンオーバーが引き起こされます。また、同時に肌の奥まで薬剤を導入できるため、肌トラブルの改善をしっかりと目指せます。

こんな方におすすめ

副作用や注意点

ポテンツァの施術中に、肌に熱感やヒリヒリ感がみられる場合があります。ただ、施術前に麻酔クリームなどを使用するため、痛みを抑えられて施術が受けられるでしょう。

また、施術後の肌は敏感で乾燥しやすい状態のため、紫外線対策を徹底することが大切です。

フラクショナルCO2レーザー

フラクショナルCO2レーザーは、レーザーを点状に照射し、お肌の表面に小さな穴を開ける治療機器です。成長因子が含まれた薬剤を塗布することで、皮膚の再生やターンオーバーを促進させる効果があります。

細胞の再生が起こる過程で、コラーゲンが生成されるため、肌のトーンアップやハリの改善などが期待できます。痛みに弱い場合は、表面麻酔や冷却装置の調整が可能です。

こんな方におすすめ

副作用や注意点

フラクショナルCO2レーザーは、施術中にチクチクとした痛みを感じることがあります。また、施術後に赤みや熱感、ヒリヒリ感が続く場合があります。

施術後は一時的に乾燥が強くなるため、保湿と紫外線対策を行うことが大切です。

ジェネシス

ジェネシスは、ロングパルスYAGレーザーを用いて、皮膚から数センチ離した状態で照射する治療機器です。レーザーピーリング効果もあり、肌表面の古い角質を除去したり、コラーゲン活性化により肌のターンオーバーを促したりといった作用があります。

また、狙った深さにレーザーを届けられるため、さまざまな肌悩みにピンポイントに効果を発揮できることが特徴です。

こんな方におすすめ

副作用や注意点

ジェネシスは一回でも効果を感じられますが、複数回繰り返すことで高い効果が期待できます。施術後は肌が敏感で乾燥しやすい状態のため、保湿ケアや日焼け止めなどの紫外線対策をしっかりと行うことが大切です。

コラーゲンピール

コラーゲンピールは、イタリア製の「PRX-T33」という特別な薬剤を使ったケミカルピーリング。高濃度TCA(トリクロロ酢酸)と低濃度過酸化水素が配合されていることが特徴です。

マッサージをしながら薬剤を肌に馴染ませ、しっかりと洗い流します。刺激が加わると肌の治癒力が作用し、コラーゲンの生成が促されることが特徴です。肌を傷つけない治療のため、施術後のメイクも可能です。

こんな方におすすめ

副作用や注意点

コラーゲンピールは施術中の火照りやピリピリ感、施術後に赤みが起こる場合がありますが、自然におさまるため、肌を刺激しないことが大切です。また、皮膚炎のある肌や敏感肌には、施術を控えてもらうこともあります。

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