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たるみ

目次

年齢を重ねるにつれて気になっていくたるみは、いずれはほうれい線や首のシワなど深く濃いしわに繋がっていきます。たるみの原因や種類を知り、自分に合った方法で悪化を防ぎましょう。

たるんでしまった肌を引き締めるためには、クリニックの治療が有効です。ここでは、たるみの原因や治療法について詳しく説明していきますので、参考にしてください。

たるみとは

たるみとは、本来ならキュッと引き締まっているはずの肌細胞が何らかの理由でゆるんでしまった状態のこと。理由は肌が受ける刺激や肌の成分量、生活習慣など複数存在します。

とくにたるみやすいのは目元・口元・顎下の3箇所。目元がたるむと疲れているように、口元がたるむとおばあちゃんのように、顎下がたるむと太っているように見えます。

肌がたるむだけで見た目年齢が一気に上がってしまうので、「最近肌にハリがないかも…」という方は原因と治療法をチェックしておいてくださいね。

たるみの原因

たるみの原因はさまざまですが、大きく3つのパターンに分類されます。

コラーゲン・ヒアルロン酸の不足

コラーゲンやヒアルロン酸が不足すると、肌のハリが保てなくなるため、たるみが生じます。コラーゲンやヒアルロン酸が減少する要因は主に3つです。

まずは「老化」。年を取るとコラーゲンやヒアルロン酸の生成量が落ちます。そして「食生活」。偏った食生活を続けている場合も、コラーゲンは不足しがちに。最後に「乾燥」。乾燥した肌は、水分やコラーゲンが足りていない状態なのです。

コラーゲンの破壊

食事やサプリメントでコラーゲンを摂取していても、破壊する要素に心当たりがあるなら要注意。まず挙げられるのが紫外線です。

紫外線は肌内部にあるコラーゲンを破壊します。そして喫煙もコラーゲンを破壊する「活性酸素」を大量発生させる行為です。

重さ・重力

肌を支える環境に影響が及ぶと、重さや重力に抗えなくなります。まず、表情筋が衰えると、重力によってたるむ肌を支えられなくなります。

また、ストレスが溜まるとホルモンバランスが乱れて代謝が落ち、肌のターンオーバーに影響が。老廃物が溜まり、その重みで肌がたるみます。

たるみの種類

代表的なたるみの種類を4つご紹介します。それぞれの特徴と見分け方をまとめているので、心当たりがないかチェックしてみてください。

真皮たるみ

真皮たるみは、肌細胞を形成するコラーゲンやヒアルロンの減少が原因のたるみです。ハリを与えているコラーゲンやヒアルロン酸が減ると、真皮はボリュームを失います。

薄くなった真皮は重力に逆らえずにたるんでしまうのです。また、若くても乾燥肌の方は、コラーゲンやヒアルロン酸が不足傾向にあり、真皮たるみが表れやすいようです。

治療法は…

真皮たるみはコラーゲンやヒアルロン不足が原因なので、ボリュームを失った肌をふっくらさせる治療が適しています。レーザー治療はコラーゲン量を増やすだけでなく、代謝促進効果もあるのでハリのある美肌をゲットできるでしょう。

見分け方

仰向けになってたるみの状態を確認してください。たるみが目立たなくなったり消えたりしたなら真皮たるみです。

筋肉・筋膜たるみ

筋肉・筋膜たるみは無表情の方に表れやすいたるみです。年齢を問わず、感情をあまり表に出さない方に多く見られるのが特徴。表情が乏しいと表情筋は衰え、真皮の形状を支えられません。

猫背やスマホ依存症など、常にうつむきがちな姿勢の方はとくに注意が必要。表情筋が衰えている状態でうつむくと、肌は重力に逆らう術を失いたるみが悪化します。

治療法は…

筋肉の衰えが原因の筋肉・筋膜たるみは、肌細胞の働きを活性化させる治療法を受けましょう。糸リフトは、埋め込んだ糸が肌細胞を刺激する治療法で、自らの肌細胞がたるんでいた肌を引き締めます。

見分け方

普段の表情や笑ったときの感覚で筋肉・筋膜たるみかどうかを見分けましょう。笑ったときに顔がいたくなる、または常に口角が下がっている場合は高確率で筋肉・筋膜たるみです。

脂肪減少たるみ

脂肪減少たるみは、短期間で急激に痩せたときに表れやすいたるみです。年齢に関係なく、若い年代にも多く見られるのが特徴。

今まで脂肪で引き伸ばされていた皮膚がダイエット後も縮めずに余ってしまい、たるみとなります。緩やかにダイエットをすれば、防ぐことが可能です。

治療法は…

脂肪減少たるみは伸びてしまった皮膚が原因なので、たるみ部分の皮膚をカットするのが手っ取り早い方法です。皮膚を引き締める治療で改善していくことも可能ですが、ほかのたるみよりも時間がかかります。

見分け方

体重を定期的にチェックして脂肪減少たるみかどうか見分けましょう。ひと月で3キロ以上体重の増減が見られたら脂肪減少たるみの可能性が高いです。

むくみたるみ

むくみは老廃物がたまってしまうことで生じます。むくみを繰り返して老廃物が溜まると、その重さに耐えられなかった肌の一部がたるむのです。

代謝が悪いとむくみやすいので、運動不足の20代や基礎代謝が落ちる30代以降の女性に多く見られるのが特徴です。

治療法は…

むくみたるみは、体の外に老廃物を排出するための治療法が◎。代謝を上げるレーザー治療やターンオーバーを促すケミカルピーリングがおすすめです。

見分け方

たるんでいると感じる箇所を20~30秒ほど親指で押しみてください。力強くグッと押すのがポイントです。肌が親指の形にくぼんで跡が残ったら、むくみたるみだと考えられます。

たるみ改善なら美容皮膚科で治療を受けるのが近道

日常のケアでたるみを改善させるのは難しい

シミやニキビなど他のお悩みと違い、たるみ改善に特化した化粧品はあまり多くありません。これは、化粧品だけではたるみ改善効果が見込めないということ。マッサージや顔痩せダイエット等も、根本的な改善ができるものではありません。

たるみを改善させるためには、原因を見極めたうえで、適した治療を受けることが大切です。そのためにも、安易にセルフケアを行うのではなく、きちんとクリニックを受診して治療を行なっていきましょう。

たるみ治療は早ければ早いほど効果大!

たるみは時間が経つにつれて加速していく症状です。年齢を重ねて深刻な状態になると、クリニックの治療でも改善が難しくなることがあります。

しかし、まだそれほど進行していない状態のたるみであれば、比較的改善が容易です。早期治療は、時間的にも費用面でも負担が少ない点がメリット。「少し顔がたるんでいるかも…?」と感じたら、なるべく早くクリニックを受診することをおすすめします。若い見た目年齢をしっかりキープできますよ。

たるみの治療方法

ポテンツァ

ポテンツァは、マイクロニードルという極細の針と高周波を用いた治療です。機器に装着する針のチップが豊富にあり、目的や肌の症状に合わせて照射設定を調整できることが特徴。

皮膚の表面に小さな穴を開けた刺激で、コラーゲンやエラスチンが生成されて肌のターンオーバーが引き起こされます。また、同時に肌の奥まで薬剤を導入できるため、肌トラブルの改善をしっかりと目指せます。

こんな方におすすめ

副作用や注意点

ポテンツァの施術中に、肌に熱感やヒリヒリ感がみられる場合があります。ただ、施術前に麻酔クリームなどを使用するため、痛みを抑えられて施術が受けられるでしょう。

また、施術後の肌は敏感で乾燥しやすい状態のため、紫外線対策を徹底することが大切です。

サーマクール

サーマクールは、ラジオ派と言われる高周波のエネルギーを利用した美容治療です。高い振動電流の照射によって体内で熱生産が起こり、その刺激でコラーゲンやエラスチンの生成が促されます。

その結果、引き締め効果を発揮し、さまざまな悩みの改善が期待できます。また、一度の施術で顔全体に照射できることや施術直後から効果を実感しやすいことも特徴です。

こんな方におすすめ

副作用や注意点

サーマクールは強力な高周波を利用しているため麻酔クリームを使用しますが、皮膚の薄い部位の照射では強い痛みを感じる場合があります。また、医師の技術力によっては、照射部位に火傷を引き起こすリスクがあるため、医師選びには注意が必要です。

ハイフ

ハイフは、高密度焦点式超音波による熱エネルギーを用いた治療機器です。皮膚を支える土台の筋肉に作用し、加齢によるたるみやフェイスラインの引き上げ、目元など部分的なリフトアップの改善などが期待できます。

また、徐々に効果が高まっていき、持続期間はおよそ3ヶ月〜半年であることが特徴です。効果を維持していくためには定期的に治療を受けることが大切です。

こんな方におすすめ

副作用や注意点

ハイフの施術後は効果が徐々に高まり、約3ヶ月後には効果のピークを迎えて半年〜1年ほど持続することが特徴。そのため、定期的な施術が必要になります。

照射できない部位があり、知識や経験不足の施術で痺れや神経麻痺などのリスクを生じる可能性があります。

糸リフト

糸リフトは、特殊な医療用の糸を皮下組織に挿入し、たるみをリフトアップさせる治療方法です。挿入された糸周辺にコラーゲンやエラスチンが生成され、肌のハリや弾力などさまざまな効果を発揮します。

使用する糸は、体内に吸収される糸や吸収されない糸があり、効果の持続年数は最長で3年があります。施術直後からメイクが行えて、普段と同じ日常生活を送ることも可能です。

こんな方におすすめ

副作用や注意点

糸リフトは、医師の技術力やデザイン力によって仕上がりが異なります。

また、引き上げる力が強すぎると、肌表面が凸凹したり目つきや顔の印象が変わったりと、さまざまなトラブルが起きやすいことも注意。そのため、施術を受けるクリニック選びが重要になります。

ヒアルロン酸注射

ヒアルロン酸注射は、保湿・保水成分として体内に存在している「ヒアルロン酸」を注射する治療。

極細針やマイクロカニューレを皮膚に直接注射し、ヒアルロン酸を注入させて肌の内側から皮膚を持ち上げます。その結果、さまざまな肌悩みの改善が期待できます。

また、短時間で痛みやダウンタイムも少なく、およそ3ヶ月に1回の注入をすることで効果が持続するといわれています。

こんな方におすすめ

副作用や注意点

ヒアルロン酸注射は、極細の針を使用するため、ほとんど傷跡が残らない施術です。しかし、まれに腫れや内出血が発生する場合があります。

また、ヒアルロン酸は徐々に体内に吸収され消失していくため、効果の持続には定期的に注入する必要があるでしょう。

コラーゲンピール

コラーゲンピールは、イタリア製の「PRX-T33」という特別な薬剤を使ったケミカルピーリング。薬剤は、高濃度TCA(トリクロロ酢酸)と低濃度の過酸化水素が配合されていることが特徴です。

マッサージをしながら薬剤を肌に馴染ませ、しっかりと洗い流します。刺激が加わると肌の治癒力が作用し、コラーゲンの生成が促されます。

肌を傷つけない治療のため、施術後のメイクも可能です。

こんな方におすすめ

副作用や注意点

コラーゲンピールは施術中の火照りやピリピリ感、施術後に赤みが起こる場合がありますが、自然におさまるため、肌を刺激しないことが大切。また、皮膚炎のある肌や敏感肌には、施術が受けられない可能性もあるため確認が必要です。

脂肪溶解注射

脂肪溶解注射は、皮下の脂肪組織に脂肪を分解させる強力な薬液を注入する治療です。脂肪細胞の組織を破壊し、脂肪組織を減少させる効果があります。

主に、顎の下や下頬部に注射し、たるみの改善が期待できます。1回の施術でも効果を発揮しますが、複数の注射を繰り返すことでより高い効果が得られるでしょう。

また、施術の時間は短く、保冷剤で患部を冷やすケアを行います。

こんな方におすすめ

副作用や注意点

脂肪溶解注射は、皮膚の弾力が低下している方や頬の脂肪の厚みを減らすことで将来、たるみが悪化すると予想される方には施術を行わない可能性があります。また、むくみが原因でたるみが出ていることもあり、施術前に食事の塩分を控えることが大切です。

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